自転車で大阪-東京間を走った時の話
- らびっとぉ
- 2021年3月31日
- 読了時間: 4分
更新日:2021年4月6日
三週間前の話です
今更ですが、ここに綴っておこうと思います
昨年の11月頃に全てを投げ出して四国遍路に出掛けました
目的を見失い、全ての道に諦めを覚えていた私は、何とか自信を持たなくてはならないと思いました
そこで、自分の勝てるステージで何か大きなことを成し遂げよう
そう思い、徒歩で四国一周に臨んだのです
しかし、この計画は失敗に終わりました
この時に得たものは、計画の大切さ、物事は小さな一歩からする必要があること、そして現実からは逃れられないということでした
それから4か月ほどが経ち、私は結局何も為せないまま閉じ籠もっていました
3月は私にとってタイムリミットでした
この先どうやって生きるのか
その問いが大学三回生に上がるか否かという問いに集約していたからです
もし大学をやめるとなれば親を説得する必要がある
しかし、私には説得できるだけの実績も計画も目的も無い
ならばせめて行動で示そうと、ぼろぼろの自転車のハンドルを握ることにしました
今回は悠長に歩いていられるほどの時間もありませんから、自転車という選択肢しかありません
東京は実家なので要するに下宿先から実家に帰るだけ
それからもう一つ、この旅の目的は失敗した遍路旅の埋め合わせ、失った自信を取り戻す為の戦いでした
つまり、この旅は私にとって必然だったということです
一日目
出掛けるまでの自転車整備に時間を使い、気付いたら夕方17時

少しだけでも走ろうと夜の京都を駆け抜け、、、
琵琶湖でテント泊
(初日なので途中で伏見稲荷を登るくらいの余裕がありました)
二日目
ここからは一号線沿いに大津、甲賀、亀山、四日市、名古屋まで出ます
流石に観光も程々にしなければ進みません
……にしても腕、脚、腰、股、首が痛い
やはり何事も軽めの経験を積み重ねてやるべきだと実感
そんな一つ一つの辛さも薬や体勢、体重移動などで何とか対処
この日の夜は雨が降るとの事なので快活CLUBでシャワーを浴びて快眠
三日目
この日は自転車が前に進ませてくれない日でした……
パンクしては修理しての繰り返し
折りたたみの安い空気入れのせいでしょう
空気をパンパンまで入れないとチューブにコブが出来やすいことを学びました
ここで救世主となったのが、イオンモール
大体のイオンモールには空気入れの機械が設置してあり無料で空気を入れられることを思い出し、それで何とか対処
この日は岡崎を通って豊橋で就寝
四日目
この日は静岡まで進展
そんな中、浜松辺りで向こう側から大学生らしきチャリ三人組と遭遇
話を聞くと埼玉から福岡まで行くらしい
いやいや大阪東京の倍近くあるぞ! と思いつつ「お互い頑張ろう」と言って別れた
上には上がいるものだと実感

それはそうと、静岡と言えばハンバーグの『さわやか』
疲れきった後に食べる肉ほど美味いものはない、めちゃくそ上手かったです
五日目
さて来ました
最大の難所
《《《 箱根 》》》
ここまで一号線に沿って来ましたが、一号線と言えば東海道、東海道最大の関所と言えば箱根の関
とはいえ、ぶっちゃけ私も一号線にこだわってる訳でもないですし、ゴール出来れば何でもいい、、、なら迂回ルートを通ればいいのでは?
そう思う一方、ここはこの難所を乗り越えてこその東海道ロングライドだろとも思う
ギリギリまで悩みつつも、越えたいから越える、と無理矢理押し切る戦法へ
結果、四日間走り続けてきたとは言え、太ももの筋力不足を痛感し、何度も自転車を降りてはまた乗ってを繰り返し汗だくになりながら登り切りました
そこで得たのは、自分の身の丈の認知だけではなく、それでもやり切ったという達成感とプライドを守れる自信
大したことじゃなくても目安を得る為には実行するしかない
そんなことを思いつつ浜松の三人組を思い出す
「箱根は大変だったっすよ!」
それに対して私は「そりゃそうだろな」と知ったかぶった
“百聞は一見に如かず”と言うが、人づてだろうと知るのも理解するのも出来るには出来る
だが、例え同じ言葉だとしてもその背景の浅さが言葉一つで私を表すこともある
彼等からはそう見えていたような気がする
気がするだけだが、何かをやってみる理由にはなるだろう

理解したいなら、やるしかない
そんなものでいいと思う
いつの間にか旅の目的は達成されていました
そうしてヘトヘトになりつつ、本当はもう3時間ほど走れば終わりに出来たところでテントを張って休む
これは、箱根にチャレンジする代わりに到着を一日遅らせようという自分との交渉があったからです
六日目
平塚を北上し、厚木や町田を通り過ぎる
見慣れた道に安心感を覚え、こうして約550kmの自転車旅は終わりを迎えました

終わってみた感想は、案外呆気ないという程度のことでした
箱根だって自転車押して歩けば越えることくらいは出来る
ただ、楽しかったかと聞けば、いや辛かったよと答えるでしょう
これくらいの辛さが丁度いいと思う
またやりたいと思う
そんな旅でした
大学についてはまた機会があれば話しましょう
長文ですみませんね
ぼーなんまてーのん
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