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地震についてまとめてみた①(レジュメベタ張り)

《第一章 地震を知る》

地震という現象

地球の構成要素

 ⇒内核、外核、マントル、地殻

その内、地殻は地球の半径(6370km)の0.009~0.0008%(5~60km)に過ぎない

又、地殻は複数のプレート(岩盤)で形成されており、マントルの対流によって僅かながら移動している

(これをプレート・テクトニクス説という)


プレートの動き

地球には十数枚のプレートがある*[1]

・ユーラシアプレート ・北アメリカプレート  ・南アメリカプレート

・太平洋プレート   ・ココスプレート    ・ナスカプレート

・カリブプレート   ・アフリカプレート   ・フィリピン海プレート

・アラビアプレート  ・ファンデフカプレート ・南極プレート

・スコシアプレート  ・インドオーストラリアプレート

                               ……等々

これらプレートの境目には『離れ合う境界』『近づき合う境界』『すれ違う境界』の三パターンが存在する

 『離れ合う境界』……マグマが地表に出ようとする為、海嶺や海膨が形成される

 『近づき合う境界』……プレートが内側に潜り込んでいく為、海溝が形成される

 『すれ違う境界』……プレート同士がすれ違うことで特殊な断層*[2]が形成される

これらの内、地震の要因として大きいのが、近づこうとするプレート(必ずしも地震の起きる場所に近づこうとするプレートがある訳ではなく、境界どころかプレートのど真ん中でも地震は起こる)



海溝、トラフ、断層について

『近づき合う境界』に焦点を当ててみると二つのプレートが等しいパワーバランスではなく、一方がより深くに潜り込む形となる

 ⇒大陸プレートと海洋プレート

また、海洋プレートの角度が緩やかで幅が広く、底の浅いものを海盆、それが細長く連なっているものをトラフや舟状海盆と呼ぶ(水深6㎞未満)

一方、大陸プレートには負荷がかかりやすく、そのエネルギーで断層運動が発生する


断層運動……地面の一部で縦横斜めにズレが生じること。そのズレ方によって正断層、逆断層、横ずれ断層などの区分がある。又、一度に全てのエネルギーが解消されない場合、複数回にわたって運動が起こる為、活断層となる。例外を除き、基本的な地震は断層運動による


地震も数種類に分類することが出来る

・プレート間地震

二つのプレート間でズレが生じることによる地震。海溝型地震の一つとして数えられることが多い。また、巨大地震になりやすい

e.g. 関東大震災(1923)*[3]、平成6年三陸はるか沖地震(1994)*[4]、平成15年十勝沖地震(2003)*[5]

・海溝型地震

海洋プレートで断層運動が起こることによる地震。津波を伴う沖合での地震やかなり深い地点での地震が起こりやすい

e.g. 昭和三陸地震(1933)*[6]、平成5年釧路沖地震(1993)*[7] 、北海道東方沖地震(1994年)*[8]

・活断層型地震

大陸プレートの内部で断層運動が起こることによる地震。直下型*[9]や、浅い地点での地震が起こりやすい

e.g. 濃尾地震(1891)*[10]、阪神淡路大震災(1995)*[11]

・その他

これら以外にも小さな地震が同時多発的に起こる群発地震や、火山活動による地震がある

e.g. 松代群発地震(1965-)*[12]


地震による災害

地表への伝わり方

 地震の揺れは初期微動(P波)と主要動(S波)の2段階で伝わる

 又、地震そのものの大きさとは別に、地盤の固さが揺れの大きさにも影響する

  →平野部では柔らかい堆積層が多い為、揺れが大きくなりやすい(サイト特性)

その他、山岳など固い地盤に接する軟弱地盤では「震災の帯」と呼ばれる揺れが増幅する現象が起こる(阪神淡路大震災の六甲山麓)

 津波

津波は海底が深いほど速く伝わる性質があり、浅くなるにつれ速度が落ちる。それに伴い後方の波が追い付いてくることで高波が形成される

又、V字型の湾や、岬などの突き出た部分では波が屈折し部分的にエネルギーが集中することもあり、地形によって被害が変わってくる

その他、海溝型の地震の場合、内陸部での揺れが少なくても大きな津波が来る場合(これを津波地震と呼ぶ)もある為、注意が必要(明治三陸地震*[13]、昭和三陸地震)

 火事

その地域の気候や季節によって大きく変わってくるが、震災時には家電や電線などあらゆるものが出火の要因となり、そこにガス漏れなどの問題が加わってくる

又、建物の倒壊によりスプリンクラーが機能しない場合や、消防活動が困難な場合など平常時の消火とは異なる状況となることで被害が拡大しやすい

更に、このような状況は即座に回復しにくく、停電からの自動回復に伴う「復電火災」にも注意する必要がある

 液状化現象

液状化現象は外の圧力によって支えられていた砂の粒と粒のつながりが揺れによってはがれることで地下水の水中に浮かんだ状態になり、噴砂や沈下が起こること

震度5以上の地震時に主に緩い砂地盤の地域で地下水の浅い地域で起こる。逆に言えば、埋立地であっても構成物などにより液状化のしやすさは変わってくる

それだけでも侮れず、建物の倒壊や堤防などの防災設備が機能しなくなることもある

 土砂災害

他方、山間部では斜面崩壊や土石流といった土砂災害が発生する。緩い土壌の台地や三角州では降水の有無にかかわらず注意が必要

[1] プレートの補足……ここに列挙したものは代表的なものに過ぎず、細かいものを含めると倍以上になる。また、学者によって一部増減する部分があり、例えばインドオーストラリアプレートはインドプレートとオーストラリアプレートに分けられることもある。 [2] トランスフォーム断層……プレート境界に於いて生成される横ずれ状の断層のこと [3] 関東大震災……大正関東地震。1923年9月1日。相模トラフを震源とするプレート間地震かつ直下型地震。火災による被害が著しく、死者行方不明者14.2万人 [4] 平成6年三陸はるか沖地震……1994年12月28日。青森県八戸市の沖を震源地とするプレート間地震。最大震度は6で、死者3名 負傷者784名。津波の規模は小さかった。阪神淡路の20日前 [5] 平成15年十勝沖地震……2003年9月26日。北海道十勝沖を震源地とするプレート間地震。最大震度は6弱で、津波による死者1名。 [6] 昭和三陸地震……1933年3月3日。岩手県沖の約200㎞地点を震源とする海溝型地震。最大震度は5で、津波による被害が著しい。死者1522名 行方不明者1542名 負傷者1.2万人 [7] 平成5年釧路沖地震……1993年1月15日。北海道釧路市南方沖を震源とする太平洋プレートの海溝型地震。最大震度は6。死者2名 負傷者966名 [8] 北海道東方沖地震……1994年10月4日。北海道根室沖の約200㎞地点を震源とする太平洋プレートの海溝型地震。最大震度は6。死者9名 行方不明者2名 [9] 直下型地震……都市の直下を震源とする地震の総称。必ずしも大陸プレート内部で起こるとは限らず、関東大震災など海洋プレートを震源地とした直下型地震も起こり得る。又、その深さにもよるが、比較的地表に伝わるのが早く、緊急地震速報が間に合わない場合もあるという [10] 濃尾地震……美濃・尾張地震、辛卯震災。1891年10月28日。岐阜県西部を震源とする直下型の地震。死者行方不明者数で見ると過去4番目に大きな地震。最大震度は7。死者7272名 負傷者1.7万人。 [11] 阪神淡路大震災……平成7年兵庫県南部地震。1995年1月17日。淡路島北部を震源とする直下型地震。倒壊や火災による被害が著しい震災であった。最大震度は観測史上最初の7。死者6434名 行方不明者3名 負傷者4.3万人 [12] 松代群発地震……1965-1970年。長野県北部を震源とする群発地震。5年半以上の間地震が起こり、総計で70万回以上にもなるという。最大震度5の地震が9回起こっている [13] 明治三陸地震……1896年6月15日。岩手県沖の約200㎞地点を震源とする日本海溝の海溝地震。最大震度の4に対して、最大遡上38mの津波を観測し、甚大な被害をもたらした。死者2.2万人 行方不明者44名 負傷者4398名

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