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為になる料理知識②~マヨネーズという謎の調味料~

更新日:2021年5月19日

塩だけで茹でた青々しい野菜をマヨネーズだけで食べる


そんな食卓の一角に鎮座する伝説の調味料


一時期はどんな食べ物にでもかけるというマヨブームまであったと言うが、それが何からできているか、何故そうなるのかを説明できる人は少ない


今回はそんな謎の調味料、マヨネーズを見ていこう



さて、マヨネーズの原材料はとっても簡単だ


まずは油

元々はオリーブオイルで作られていたようだが、油の精製技術が確立して以降はいわゆるサラダ油などが使われている

勿論、ご家庭のサラダ油やキャノーラ油で十分だが、米油やアマニ油などを使ってみても一風違ったマヨネーズが作れる


次にお酢

舐めただけではそんな気もしないが、マヨネーズにお酢は欠かせない

こちらも酢の種類はなんでも良いが、かなり風味が変わるので注意が必要だ

(今度作る時は黒酢で作ろうと思っている今日この頃)


最後に卵黄

卵白はあっても無くてもいいが、基本は入れない

マヨネーズが黄色いのはこの卵黄の色である


以上がマヨネーズの材料だ

後は塩とレモン汁を少々加えて味を調えるだけ

本当にこれだけで出来るのかと心配になるが、これが面白いことに混ぜれば混ぜるほど白くてトロっとした状態へと変化する


実は、ここには化学的な反応が隠れている


本来であれば油と水(お酢)は分離する筈である

水と油の間には表面張力によって明確な境界が出来上がる

ここに、界面活性剤である卵黄の中のレシチンという物質が入り込むことで、乳化という現象が起こる訳である

この界面活性剤とやらは、家庭科の時間に洗剤の授業で習ったと思うが、親水基と親油基を持っている為まざる訳である


ところで、乳化させるだけなら別に卵黄を使わなくても良い

例えば一番簡単な方法は、滅茶苦茶混ぜるだけである

混ぜ続けるとそれぞれの結合が崩れ、強制的に乳化させることが出来る

実際に初期のマヨネーズはそのようにして作られていたという


一方、界面活性剤や乳化剤と呼ばれるものは卵黄の他にもいくつか存在する

その多くが人工の乳化剤で体に悪影響を及ぼすと言われるが、今回はそこには触れない

天然物由来の乳化剤だと、同じくレシチンを含む大豆などがある

実際に調べてみると「豆乳マヨネーズ」などというレシピもあったが、ここまでくると最早マヨネーズと呼べるか怪しい


では今度は、マヨネーズの歴史の話でもしてみよう


マヨネーズの起源は幾つかあるが、地中海メノルカ島にあるマオンという町かマヨルカ島が有力とされている

曰く、スペインの侯爵がこの島を攻撃する際にシェフが開発したとか、それをフランス人が盗んだとかなんだとか


その後1815年にフランスの料理本「The French Cook」に書かれて以降、フランスを中心に広がり、アメリカを経て日本にも伝わったという事である

その時日本にマヨネーズをもたらしたのが、キューピーの創設者・中島董一郎だという


とまあ、色々書いたが、マヨネーズ一つとっても奥深いもので、非常に面白い

これが不思議な調味料、マヨネーズの正体という訳だ

皆さんも是非自宅で作ってみてほしい


では、ぼーなんのくとん!

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